かくてもあられけるよ

30代でリタイアした元ITベンチャー社長の末路

関門海の株主優待~無料で試せる高級とらふぐ料理「玄コース」のすべて

木曽路、梅の花、うかいと並んで、飲食系株主優待の最高峰をなす関門海。300株以上の保有で、3,980円相当のふぐ料理を無料で試せるという素晴らしい特典がついてくる。もっと高いコースやお酒を頼んでも、3,980円分の割引券として使えるので、グループで行っても問題ない。

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優待券が使える「玄品ふぐ」の店舗は、都心だけでなく国立や八王子など西側エリアにもあるのがありがたい。独特なデザインのウェブサイトで、シンガポールや海外にも進出をはじめ、勢いがある会社だ。

下関とふぐ料理の思い出

関門海峡といえば、子どもの頃、下関の対岸の門司に住んでいたことがある。ふぐ料理など食べさせてもらった記憶はなく、たまの外食といえば誕生日に連れて行ってもらえるリンガーハットくらいだった。

北九州といえば広島に並んでヤクザのメッカなので、親父も抗争に忙しくて悠長にふぐなど食べている余裕がなかったのかもしれない。関門橋を渡るなら、仁義なき最終作『組長最後の日』は観ておきたい。

新仁義なき戦い 組長最後の日

新仁義なき戦い 組長最後の日

 

大学生になってから旅行中に下関に寄った。せっかくなのでふぐを食べてみようと思い、安いあら汁を飲んだところ、しばらく口の周りがぴりぴりして、これはやばいと思った。以来、好んでふぐ料理を食べることはなかったが、何十年振りかで玄品のコースをいただいてみることにした。

こだわりのひれ酒も飲める

今回お世話になったのは八王子の関。念のため夕方に電話してみたが、平日なら当日でも問題なく予約できるようだ。ウェブサイトと同じ独特の書体が、飲食街でも異彩を放っている。

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電話で優待券を使う旨を伝えて、玄コースを予約しておいた。ゆとりのある店内は、個室ブースが暖簾で区切られてプライバシーに配慮されている。株主優待でよく行く和民やはなの舞とは格が違う印象だ。

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ドリンクのオーダーを聞かれて、反射的に「お冷」と答えてしまったが、名物のひれ酒くらい試してみればよかったかもしれない。老舗の酒蔵から取り寄せた、こだわりの純米酒が使われているようだ。

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弾力性のあるとらふぐの刺身

最初は付き出しの「湯引き」。ポン酢とネギと紅葉おろしで和えられた、薄切りの刺身だ。透明な部分がふぐの身だが、まるできくらげのようにコリコリした食感を楽しめる。

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続いて「てっさ」。いかにも写真で見るふぐ料理という感じでテンションが上がる。1人前でもそこそこ分量があり、ときどき厚切りの部分にあたると噛みごたえがあってすごい。 

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玄品で出てくる「とらふぐ」はふぐの中でも最高級で、この弾力性が売りらしい。まるで魚というより、固めのところてんか葛切りという感じだ。歯ごたえはあるが味や香りはほとんどないので、鱧のように、はかなさを楽しむ料理なのかもしれない。

同じ白身の高級魚なら、脂の乗ったノドグロでも食べたい年頃だ。いずれふぐの奥深さがわかる日もくるのだろうか。

独自の紙鍋で食べるてっちり

いよいよ「てっちり」。鍋の準備をしてもらうが、運ばれてきたのは竹籠に紙の器だった。

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めずらしいので店員さんに根掘り葉掘り聞いてみたところ、内側に防水加工をしている特殊な和紙ということだった。耐久性は問題なく、使い捨てなので、このまま捨てるのも楽とのことだ。

もちろんそのまま火であぶるわけにはいかず、紙の上に金属の板を置いて、IHで加熱する仕組みだ。なんだか天ぷらでも食べているような趣だが、素材を揃えれば家庭でも試せそうに思う。

1人前の鍋の具材は、骨付きのふぐの身に、白菜や春菊など。

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何切れかしゃぶしゃぶ用のふぐも入っていて、さっと湯をくぐらせてポン酢で食べると絶品だ。透明な切れ端は刺身とはまた違って、すっぽん料理のようなコラーゲンの塊という感じがする。

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ふぐの出汁で食べる雑炊

鍋が終わると雑炊をつくってもらえる。美人の店員さんが、お玉で丁寧に塩と醤油を入れて、味見までしてくれるサービス付きだ。その後ワインのテイスティングのように、自分でも汁の味見をさせてもらえるので、まるで小皿を介して店員さんと間接キスしているような緊張感を味わえる(お玉は一緒だが皿は違う)。

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刺身も鍋もふぐの身自体は淡泊な印象だったが、雑炊の汁にはたっぷり出汁がしみ込んでいた。ご飯の量は心持ち多めで、茶碗にたっぷり2杯はよそえる量がある。

紙の鍋はよかったが、折り目に挟まったご飯粒をうまくすくえないという欠点がある。鍋の底に残ったスープも残らずいただきたかったが、紙の器ごと茶碗に注ぐのはこぼしそうではばかられた。

最後は甘いデザート

デザートはメープルナッツのアイスクリーム。ほうじ茶と替えのおしぼりも持ってきてくれる。そういえばお通しから鍋までずっと紅葉おろしにポン酢攻めで、口の中が塩っ辛くなっていたので、締めが甘いのはよかった。

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お会計は優待券に消費税は現金払いかと思って小銭を用意しておいたが、玄コースなら完全無料のようだ。いろいろサービスしてもらって申し訳ない気もするので、やはりひれ酒くらい追加オーダーすればよかったと思う。

別のグループのお会計がちらっと見えて、2人で1.7万円だった。確かにコースにつまみと日本酒2杯も飲めば、8千円くらいの客単価になりそうな高級店だ。

次回10%オフの株主カードをもらえる

お土産に「玄品株主様カード」というのをもらえる。プラスチックのしっかりした作りで、お食事代から10%オフになるらしい。

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株主優待をもらって、店舗でチケットを使ってはじめてもらえるプレミアムなカードだが、よく見ると利用期限が11/20までと書いてある。半期ごとの優待期限と同じなので、毎回優待券でお食事して更新しないといけないルールのようだ。

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シェアハウスの留学生が「めずらしい日本食を食べたい」とか言ったら連れて行ってあげてもよいと思う。しかし、いきなりふぐ料理のコースというより、同じ値段で国産牛のしゃぶしゃぶ食べ放題でもおごってあげた方がよろこばれそうだ。

友人と寿司や焼肉を食べに行くのはありだが、いまいちふぐのコースで盛り上がるというシチュエーションが浮かばない。和食で贅沢するならカニやウナギの方がわかりやい。食べる人を選ぶ際どい料理なので、法事や顔合わせにも使えない。

牛丼チェーンが「ふぐ丼」とか始めたらふぐ料理もメジャーになりそうだが、アルバイト店員が適当に捌いたふぐを食べるのは度胸がいる。やはり、限られた高級店で違いがわかる大人だけが楽しめるのが、ふぐ料理なのだろう。