擦り傷はラップで安く治せる。病院の手術も抜糸なしの被覆材で済む時代

昔から効くといわれている民間医療が、まったくでたらめだったということがある。ここ10年くらいで徐々に浸透してきた、傷口の新たな治療法は衝撃的だ。もはや消毒薬もガーゼもいらない、むしろそれらは害だったという驚きの事実。

先日ケガした際に、サランラップとワセリンで間に合わせのラップ療法を試してみた。最近では病院の手術でも湿潤療法が使われているようなので、それぞれの経過を説明してみたい。

傷口を消毒してはいけない

例えばケガして擦り傷ができたら、昔はバイ菌が入らないように消毒するというのが当たり前だった。マキロンで殺菌して絆創膏を貼るか、オロナイン軟膏を擦り込んでおけば万全と、子供の頃から信じ込まされてきた。

しかしここ10年くらいで医学的な見解が変わってきて、「傷口は消毒しない方が治りが早い」というのが常識になったようだ。マキロンを塗っても細菌は死滅しない、しかも細菌より弱い皮膚の細胞の方がやられてしまう。傷口を消毒することは、治療にまったく逆効果だったというのが衝撃だ。

 傷に当てるガーゼも、かさぶたや有益な浸出液を吸い取ってしまうからNGということになった。今ではとりあえず水道水で傷を洗って、被覆材のようなカバーで患部を湿潤に保つことが推奨されている。市販の絆創膏も、ケアリーヴのようなかさぶたの代わりになる湿潤タイプが普及してきた。

サランラップだけで安く済む

むしろ食品用のサランラップで覆っておくだけという、安上がりなラップ療法まで提案されている。昨年、岐阜の山村でケガをして、コンビニも薬局も近くになかったので試しにラップ療法を試してみた。

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たまたまワセリンは携帯していたので、ラップの患部側表面に塗ると効果が高まるようだ。擦り傷にラップして適当なテープで固定。サージカルテープも包帯もなかったので、その辺にあったマスキングテープで代用した。

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見た目は子供の工作のようだが、制作費はほぼゼロ円だ。マスキングテープの粘着力は弱いが、さすがに肌に直に貼ると剥がすとき毛が抜けて痛い。ガムテープよりは多少ましなくらいだ。

浸出液は有益だが臭い

ウェブで調べた情報通りラップは毎日交換したが、確かに膿とは違う透明な浸出液がどくどく出てくる。この液がめちゃくちゃ臭いうえにラップの端から染み出てくる。まるで動物園にいるビーバーのような獣の臭いだ。

風邪を引いたときの鼻水のように再現なく液が出てくるので、トイレットペーパーを挟んでガーゼの代わりにした。見た目はじゅくじゅくして臭いもひどいが、この野生の体液にこそ細胞の増殖を促す培養効果があるらしい。

化膿もせず安く治せた

今まで通り普通に消毒して絆創膏を貼っておくより、劇的に治りが早かったという気はしない。傷もそこそこ深かったので、1ヶ月くらいはドロドロしていたように思う。最初はこんな雑な治療で大丈夫かと思ったが、殺菌効果などなさそうな白色ワセリンでも化膿することはなかった。

病院にも行かず、お金をかけずに治療できたという意味では、ラップ療法のコスパは高い。材料が安いので、自転車やバイクでこけて広範囲を擦りむいた場合にも応用が効く。

サランラップがしょぼいなら、創傷被覆材として売られているパッドやフィルムを貼ればよいだろう。バンドエイドやニチバン以外からも何種類か出ている。

ハイドロコロイド 絆創膏 3枚入 フリーサイズ

ハイドロコロイド 絆創膏 3枚入 フリーサイズ

 

防水タイプでしばらく貼りっぱなしでいいようなので、ラップより交換の手間も少ない。

病院の手術後も湿潤療法

ラップ療法は新手の民間療法かと思ったが、病院での治療方法も変わってきているようだ。昨年、手術を受けた際、これまでなら数針縫うくらいの切開だったが抜糸の必要がなかった。

今までは手術後に傷がふさがってきたら、麻酔なしでピンセットで糸を引っこ抜くという痛い儀式があった。傷口もムカデみたいな縫い跡が残るのが普通だった。

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最近では、とりあえず傷口が開かないように糸の代わりにテープで貼り合わせて、そのうえから被覆材を貼っておくだけらしい。ガーゼも使わない。術後10日くらいで透明な被覆材は剥がしてOKになり、3週間くらいで傷止めのテープも剥がせた。

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シャワーを浴びる際はラップで巻いたり濡れないようにするが、被覆材自体に防水効果があるので、そこまで神経質になる必要もない。医療用の製品なら、食品用サランラップのように毎日交換する必要もないようだ。

創傷被覆材は臭くならない

被覆材にはバンドエイドのキズパワーパッドのように、体液を吸い取る効果があるからだろうか。例の臭い浸出液が漏れてこないので、ラップより使用感も上々だ。ズボンも汚さず、まわりに迷惑をかけない。

よほど資材がないとか困窮していなければ、ラップで間に合わすより素直にドラッグストアで被覆材を買った方が幸せだろう。 傷口に合わせていろんなサイズが出ているので、いくつかそろえて常備しておけば安心だ。

自分でできるラップ療法と似たような感じで、病院の手術でも湿潤療法が行われていた。年齢のわりには傷がふさがるのも早かったと思う。縫わない分、傷口もシンプルで目立たなくなるので、いいことづくめだ。